現場の声 2016.07.11

ボトルネックを見つけ、プロとして数々の問題を解決|吉田真理子先生

その生徒さんのような「場面緘黙(かんもく)」の生徒さんは意外に多いそうですね。

飯田橋校の3分の1の子がおそらく場面緘黙です。不登校やひきこもりの子に多いのですが、学校など社会的な場では話せないのに家では会話をするので、ご家族に認識されにくく、あまり深刻視されないんです。でも、学校などで話せないのはある意味コミュニケーション障害ですよね。まわりもその子が話さないのが当たり前になり、気を利かせて何を言いたいか先回りするようになるから余計に改善されにくいんです。

そういった生徒さんに対してどんな工夫をされていますか?

今回推薦合格した彼女の場合は、お母さんの希望で会話させるように努めました。話さない自分をずっと演出してきた子には、そういう自分を知っている人たちの中で話すのが一番ハードルが高いんです。こちらが先に表情などで気持ちをくみ取るのではなく、待つことや散歩など、いつもと違う環境に連れ出すようにしました。なかなか難しいですが、最近ようやく電話でなら話してくれるようになったんです。

さまざまな問題を抱える生徒さんに対応していくのは難しいですよね。

そうですね。彼女も受験する友達と一緒に頑張れたことで達成感を得られたと思うのですが、自立支援学校などで1つ1つのスキルを上げた方が良かったのではと思うときもあります。トライは個別指導だから生徒一人ひとりに合わせられるので色々な可能性がありますが、国や公的な支援がある施設なら無尽蔵にマンパワーを使えますし、予算もある。社会のニーズがあっても、私たち民間企業だけでできることには限界があるので、こういった取り組みが必要だということを社会的に認知し、もっとご支援いただければと思います。

そうですね。官民が協力して本気で取り組むことが必要ですね。では、トライ式高等学院の「良さ」はどんな点だと思いますか?

こういった生徒さんを受け入れる学校や公的機関では、子供たちの生育歴を調べて心理学的な処方箋を作るところも多いんです。トライの教師はそういう情報を最初に入れ込まないんです。ありのままのその子を受け入れ、1人の先生と生徒として1からの関係を作れるのが、トライの良さだし、新たな可能性が生れると思っています。学生時代に心理学を学んだ経験もありますが、先入観を持つとその子自身を見られなくなるので、私はあえて知識を外して無垢な気持ちで接しています。

最後に、ひきこもりや不登校のお子さんに悩んでいる親御さんに一言お願いします。

そろそろ人として大人に差し掛かっていく時期に、ウチの子供はひきこもったままでいて…と親御さんたちも煮詰まってしまうこともあるでしょう。親以外の大人に対しては、お子さんも違う反応を示すことがあります。家族以外の大人に一度委ねてみるのは意味があると思うんです。ここに至るまでの親御さんたちの涙の数を察するとありあまる思いがありますし、とにかく親御さんたちを助けてあげたいですね。

(取材日:2012/11/16)

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吉田 真理子 (ヨシダ マリコ)先生

主な担当教科:国語全般/文系科目
トライプロ家庭教師。家庭対応~教科指導まで幅広く対応できるオールラウンドな教師。

不登校・ひきこもりに悩む親御様に、解決から進学までの情報をお届けしています。

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