現場の声 2016.07.11

未来を勝ち取るために 不登校・ひきこもりからの脱却|木村隆広先生

では、どのような対策が必要だとお考えですか?

欧米では、ひきこもりの数が非常に少ないんですね。欧米の教育制度を例にとってみると、学校には通わずにホームスクール(自宅学習)という仕組みが合法なものとして認められているのです。一人一人が、自分に合った方式で学び方を選択することができるんですね。だから、学校に行かない=ドロップアウトとはならないんです。

今の日本の制度と比べると驚くほどフレキシブル、差がありますね。

評価軸でも大きな差があります。欧米ではその子の得意な教科に着目して、良い所を最大限に伸ばすように教育・進路指導をします。対して日本の先生は苦手科目に着目し、「これを克服しなくてはまずいぞ」と生徒に言うわけです。スペシャリストの部分を伸ばす教育ではないんですね。

日本の教育は、お子さんたちの可能性を狭めている、と。

そうですね。学校に毎日登校してどの科目も平均的にできる「よい子」が評価され、それができない子は落ちこぼれの烙印を押されてしまう。そんな現状を変えていかなくてはならないと思います。

通信制高校は、彼らの受け皿として役立っているのではないでしょうか。

はい。ただ、環境を変えただけでは問題はなかなか解決しません。精神的なことから体調を崩して、年に数日の登校日さえ通うことができない子もいます。文科省のデータによると2012年度通信制高校の卒業率はわずか3割。卒業しても進路が未決定のままニートになる人は4割の約2万人もいるといわれています。

卒業するのも難しくさらに卒業しても進路未決定の人がそんなにいるんですね。

そうですね。通信制高校のサポート校として創立したトライ式高等学院も当初は、「お子さんを無事に卒業させることが仕事だ」と思っていたのですが、数ヶ月でそれが間違いであることに気づかされました。結局、将来の可能性もやりたいことも見出せないまま卒業証書を受け取ってもひきこもりの解決にはならない、お子さんたちに未来を見せてあげられない、ということなんですね。

これは、社会的に大きな問題ですね。

はい。現在、20〜30代の若者のひきこもりは160万人ともいわれています。100人に1人の割合です。私たちトライ式高等学院では、この現状をどうにかしないといけないという使命感を感じています。もちろん、トライ以外でもできるならその方がいい。私たちは、その指針のようなものになれればいいと思っています。

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木村 隆広(きむら たかひろ)

トライ式高等学院 業務部長
2001年 トライグループ入社。
教育プランナーとして数千のご家庭を担当し、数々の相談を解決。
2010年 「トライ式高等学院」教務部長として生徒の指導にあたる。
著書「ひきこもらない生き方」では、不登校・ひきこもりからの解決例などを紹介している。

不登校・ひきこもりに悩む親御様に、解決から進学までの情報をお届けしています。

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